地域を選んで酸素同位体を測ってみよう!
たまごの殻の酸素同位体比を測定してみよう。ニワトリの玉子の殻は,炭酸カルシウム※1を主成分としており,カルシウム,炭素,酸素などを含んでいます.酸素は,主に飲み水から体内に取り込まれ,玉子の殻に固定されます。ニワトリの住んでいる地域ごとに飲み水が違うので,玉子の殻の酸素同位体比が異なる可能性があります。
詳細な研究が行われておらず,分からないことばかりのニワトリの玉子の酸素同位体比。
まだ誰も分析したことのないニワトリの玉子の酸素同位体比を測定してみよう!!
試料中の同位体比の分析は,極地研究所に設置された,アドバンスドマルチコレクター型SHRIMP(SHRIMP-IIe/AMC)で行います。
SHRIMP-IIe/AMCは可動式の検出器を5つ備えた最新式のマルチコレクター型二次イオン質量分析計で,高精度な同位体比分析を可能とします。
今回は,日本の各地で育った,ニワトリの玉子の殻に含まれる酸素同位体比を測定し,地域ごとの違いを比べてみます。
※1炭酸カルシウム:CaCO3という化学組成であらわされるカルシウムの化合物のことです.ニワトリの玉子の殻や貝殻などの主成分です.岩石・鉱物としては,石灰岩や大理石,鍾乳石,方解 石,霰石(あられいし)の主成分です.