二次イオン質量分析ラボラトリー

国立極地研究所 極域科学資源センター
〒190-8518 東京都立川市緑町10-3

機材紹介

二次イオン質量分析ラボラトリー > 機材紹介 > 高電圧パルス選択性粉砕装置 (Selfrag Lab)

高電圧パルス選択性粉砕装置 (Selfrag Lab)

高電圧パルス選択性粉砕装置 (Selfrag Lab)

スイスのセルフラグ(SELFRAG)社製の、高電圧のパルス電力を用いた試料粉砕装置です。

試料破砕のメカニズムとして、まず試料を誘電性の液体(イオン交換水等)の中に沈め、試料中の物質の境界(岩石試料の場合、鉱物粒間等)に液体を浸透させます。そこへ高電圧(約9万~20万ボルト)をかけることで、放電を起こします。試料中の物質境界に浸透した液体中を電流が通る際に強力な引張応力が発生します。そのため、物質境界に沿って試料粉砕することができます(選択的破壊;selective fragmentation)。

粉砕の条件を適切に設定することで、試料の構成物質を、元来の形態を保持したままで分離することができます。

また、粉砕は液体中で行われるため、従来の機械的粉砕等において問題となる粉塵被害は、抑制されます。